『ゴーストバスターズ』シリーズと『ピクセル』の共通項の考察

ゴーストバスターズ』が27年ぶりにキャラクターを女性に置き換える等してリブートすることに加え5月3・4日に富士スピードウェイで開催されるスーパーGT第2戦の予選日(3日の方)においてナイトショーで『ピクセル』が上映されるということからふとやってみようと思い立ったのですが『ピクセル』観賞前に「この作品若干『ゴーストバスターズ』っぽいところがある」って聞いてそれから観ると「言われてみればそんなところあるわ」ってなったのも背景にあったりします。

というわけではじめてみることにします。

1.ある対象を駆除するSFコメディ
ゴーストバスターズ』は地球内にとどまっている幽霊を、『ピクセル』は地球からの友好データを果し状と勘違いしたヴォルーラ星人なる地球外生命体が送ってきたレトロゲームキャラの外観を持った兵器を専用の武器で撃退します。

2.主人公達はある分野で手腕があるもののそれを活かせずくすぶってたものの活かすチャンスが舞い込んできて似たような人物と活躍していってツキがめぐってきた。
ゴーストバスターズ』ではヴェンクマン博士ら3人の冴えない研究者たちはコロンビア大学で超常現象や幽霊・霊体の研究を行なっていたものの鳴かず飛ばずで研究費をカットされますがそこで幽霊退治業を行なう起業に踏み切りしばらくしたら業績が上回っていろいろなところから注目を浴びます。ある意味そこまではスムーズな感じでした。
ピクセル』では主人公のサムはかつてギャラガの世界チャンピオンだったもののドンキーコングでエディに敗北して落ちぶれ今やホームシアター取り付け業者としてさえない人生を送っていたところを幼馴染で米国大統領のウィル
*1が兵器はギャラガを基にしているということに気づいたことに加え親友で幼い頃から陰謀論を信じている変人のラドローが攻撃はヴォルーラ星人からの挑戦状であることを教えます。
それからタージ・マハルが攻撃で壊滅状態に陥ったことでウィルは命運を任されその後ロンドンでラドローと共に勝利を収めます*2が、この場合ウィルが気づいて米軍に相談するも米軍側が無理解だったり、サムが軍隊派遣を提案するもウィルが支持率低迷を恐れ渋ったこともあってあまりスムーズにすすまなかったように感じました。

3.ヒロインと親密になる。
ゴーストバスターズ』ではヴェンクマン博士と音楽家のディナがそれに当たりますが2作目の時点では離れてました。また1作目ではディナは破壊神ゴーザの番犬であるズールに憑依されていたほか1・2作目通して実戦には参加していませんでした*3
ピクセル』ではサムと米軍中佐で武器開発に携わるヴァイオレットがそれに当たっており、こちらは最初こそ犬猿の仲だったのが共闘するうちに信頼を置きあうことができました*4

4.駆除において車両を用いる
これに関してはみんカラの記事で触れるつもりです。

5.主人公達を疎んじる無理解な人物の判断の誤りが事態の好転を妨げてしまう。
ゴーストバスターズ』の場合彼らの活動が環境を害してないか環境保護局のペックが目を付けたのですが彼はゴーストバスターズの活動を信用せず如何様と決めつけ幽霊保管庫を開けようとした際にスペンクラー博士が爆発の危険性があると忠告しても「あんたの所の客ほど馬鹿じゃない」と耳を貸さずにあしらう始末でした。そのうえ警官や電力会社の人間まで伴って電源を切りにかかるのですが案の定爆発を起こし幽霊がニューヨーク中に現れる原因になってしまいました。にも拘らず悪びれずにトンデモ理論でゴーストバスターズに非があるように決めつけていました。まあ最終的にマシュマロを思いっきり被る羽目になったので罰は当たっていますが*5
ピクセル』の場合米軍将軍がゲームオタクだからと侮って耳を貸さなかっただけでなくロンドンでの出来事で面子が潰れた所為なのか認めるどころか疎んじた挙句エディの行なったチートでヴォルーラ星人が総攻撃を仕掛けた際はこれ幸いとばかりに追い出していました。あのさあ、エディの所業は自分も腹立たしいけどサム相手にそれをやるのは大人げないしそもそも面子が潰れたのはあんたらの自業自得だろと。
とりあえずこの二人には本気で腹が立ちます。お前ら状況ちゃんと見ろよと。問題を解決できるのはあんたらが放逐した輩達だけだというのに。

6.しかし放逐されながらも理解者がいて再起する
ゴーストバスターズ』においてはペックの所為で発生した爆発の責任を問われ爆発物所持容疑で拘束されていましたがレニー市長の希望により即時釈放され再始動することとなります。
ピクセル』ではエディの所為で放逐されるもそれでも立ち上がりそしてウィルが持ってきた武装で再び臨みます。

7.皆力を合わせラスボスに勝利し世界に平和が戻る。
ゴーストバスターズ』ではスタンツ博士*6が思い浮かべてしまったマシュマロマンを相手に4人のプロトンパックのビームを交差させる*7という危険な賭けに出てそれを倒します。
ピクセル』では最終決戦においてドンキーコングで戦うことになりましたが先述したようにサムはエディにこれで敗北していたためそのトラウマで苦戦を強いられます。ですがマティから実はかつての大会でもチートを使用しておりそれがなければサムが勝っていたことを告げられると自信を取り戻しやがて勝利を収めました。
因みにこれまでチートばかり使っていたエディですが総攻撃以降はズルせずに勝つことを誓いそれを果たします。そしてすべてが終わった後で自らの犯したチートの件を謝罪しサムが世界一のゲーマーであることを認める条件で和解しました。

とまあ、こんな感じです。
因みに『ゴーストバスターズ』シリーズは1・2共に好きです。2作目は1作目ほど評判はよくないですし自分も1作目の方が好きなかなあとは思いますが。
ピクセル』の方は世間的評判が低い気がしますが『シュガー・ラッシュ』同様レトロゲームがテーマとなってるのが自分のアンテナにびびっと来たこともあり普通に好きです。あと『ゴーストバスターズ』と形式がかぶっていたのも好きな理由の一つだったりします。

*1:ただし小学校での絵本の読み聞かせで読み間違いを犯すわ新妻と惚気てるわそれらがすっぱ抜かれるわで大統領としての才覚への疑問が窺えます

*2:一方で生え抜きの米兵らはサムとラドローの訓練の甲斐なく苦戦を強いられていました

*3:『エイリアン』シリーズでは『ターミネーター』シリーズでリンダ・ハミルトンさん演じるサラ・コナーと並んで「戦うヒロイン」の代表格なんですけどねえ。なお、奇しくも良作とも2作目はジェームズ・キャメロン監督作品。

*4:これに関してはヴァイオレットの息子であるマティのサポートも背景にあります

*5:因みに当該シーンは撮影に際して中の人が負傷する可能性があったとのこと。すげえ…。

*6:余談ですが演じるダン・エイクロイド氏は『ピクセル』では1982年のゲーム大会司会者役で出演しています。

*7:これを行なうと陽子転換から物質が原子レベルで崩壊するとのこと。