ジャーナリストのカレン・スピアーズ氏の意見

「ハリウッドによる戦争美化は観たくない」
ベトナム戦争で父親を喪ってる過去がありますし本当にこれが美化してる作品なら自分も同意してたでしょうがこの作品の場合美化はしてないはずなのでその意味では同意しかねます。上述のイーストウッド監督の発言もありますし。
あと、イラク人を「野蛮人」と呼んでることもありカイル氏を差別主義者だと批判してますが、もちろん全般が「野蛮」ではないにせよここでいう「イラク人」=「戦争で残虐無慈悲な殺戮を行ってる人間たち」ってことならそうも言いきれないかと。

もっとも、ホラを吹聴したあげく訴えられたこともあるので人格に全く問題がないとは限りませんし自分もそれを聞いたとき「それは駄目だろ…」って思いましたが。ただ、作品の主題においては関係ないことだと思います。
それに家族思いっていうのはホントだったのかもしれませんし。

あと、「イラク戦争を正当化してる」との意見もありましたがイーストウッド監督がイラク戦争に否定的であることからしてそれは絶対ないと自分には思えてなりません。

何にせよ、Twitterでも述べましたがカイル氏とイラク側のどっちが善でどっちが悪だということは決めつけてはいないと思います。
ただ、カイル氏がアメリカを愛し仲間を守るためなら女子供が標的でも撃ったということ、戦場に赴くうちに仲間を守り切れなかったという思い等から心を蝕んでいったこと、カイル氏自らは自分が英雄だとは述べていないこと、傷痍軍人との触れ合いで心を取り戻していったものの一人の元海兵隊員を救えず殺されてしまいその元海兵隊員は終身刑となってしまったことに関しては確かなはずです。もっともそれは史実に忠実ならですがカイル氏の奥さんの作品に対する反応を見る限りではホントのことなのでしょう。

以上が自分の意見ですが「それは詭弁だよ」「お前が肯定的立場だから否定的立場に噛みついてるだけじゃないのか」って言われても仕方ないところもあるかもしれません。間違っていたら指摘してくだされば有り難いです。